
金太郎ホームの佐々木数修都社長(右)と岡沢藍さん=千葉市花見川区【拡大】
まずは、インターネットの自社サイトで、物件の外観ではなくデザイン性に優れた家具を室内に展示した写真を掲載した。部屋の契約者には、展示した家具を無料で提供することもある。空室で借り手がつかないことより、家具を無料提供してでも入居してもらった方がオーナーの利益になるからで、利用客からの反応は上々だ。いずれは家具輸入会社の設立も考えている。
入居者のためになるなら、と物件周辺の街づくりにも力を注ぐ。2013年10月には、地元・千葉市に1000万円を寄付し、老朽化した公園遊具の交換に役立ててもらった。プロ野球・千葉ロッテマリーンズで使用されていたリリーフカーを譲り受け、入居者が無料で利用できるサービスも行っている。千葉県初のプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」への支援も行っている。
自社が管理する物件の入居者とは月に1度、交流会を実施して意見交換する。佐々木社長は「地域が元気になって人が集まる街になれば、当社としてもビジネスになる機会は増える」とさらりと話す。
佐々木社長は、社会問題になっている耕作放棄地の解決にも一役買いたいと考える。農業法人をつくって荒れ地を買い取り、取引先の従業員らの再就職先にする構想だ。「地元にお世話になったお礼を何らかの形で還元したい」と話す。
会社の評判を聞きつけ、ノウハウを学びたいという同業者には惜しみなく提供する。地元の中学校に勤める恩師から頼まれ、中学生の職場体験も実施してきた。佐々木社長は彼らから届いた感謝の手紙を大切に保管している。民間企業で、ここまで真剣に街づくりを考えている企業は少ないだろう。