
初川良輔さん【拡大】
--「-196℃製法」とはどういうものですか。また、レモン味の商品が2つありますが、違いは何ですか
横山 厳選したこだわりの果実をまるごと-196℃で瞬間凍結し、パウダー状に粉砕してアルコールに浸漬する方法で、本物の果実の味わいが得られるのが特長です。11年12月に特許を取得しています。
上井 レモン味では、<ダブルレモン>と<ビターレモン>がありますが、レモン果汁に加えてレモンをまるごと使用することでしっかりとしたレモン感が味わえるのが<ダブルレモン>です。昨年7月に発売した<ビターレモン>は、-196℃製法を用いて凍結粉砕したレモンの果皮(ピール)を使用しているので、ほろ苦い味を楽しむことができます。「しっかり果実感」の<ダブルレモン>に対して、<ビターレモン>は「甘くないレモン」をコンセプトに開発しました。作り分けができるのも-196℃製法の強みです。
--商品開発で苦労した点はどこですか
上井 チューハイで最も大きいのがレモン市場ですが、<ダブルレモン>という商品があるにもかかわらず<ビターレモン>という新たな商品を投入するにあたり、どう差別化を図るのかということが難しかったです。-196℃製法でまるごとレモンとレモンピールを使い分けることで、甘さを抑えてレモンピールのほろ苦さを引き出した中味づくりを目指しました。また、ピールも単純に入れればよいというものではなく、味わいをしっかり出すための量や浸漬時間の調整が難しかったです。配合の組み立てが難しく、試作は100を超えました。