東芝、逆風直視せず拡大進めた判断裏目に 3社再編構想は現実味乏しく (2/2ページ)

2017.2.15 06:05

会見のめどが立っていないことを集まった報道陣に説明する東芝関係者=14日午後、東京都港区(古厩正樹撮影)
会見のめどが立っていないことを集まった報道陣に説明する東芝関係者=14日午後、東京都港区(古厩正樹撮影)【拡大】

 東芝は06年に海外での原発事業に本格参入。米原子力大手のウェスチングハウス・エレクトリック(WH)を買収したほか、中国やインドなど世界で数十基を受注する目標を立てた。

 11年の福島原発事故で世界的に原発規制が強化されたにもかかわらず、米国での原発建設への関与を強めた結果、設備費用や現場の人件費が想定より大幅に増え、今回の巨額損失につながった。

 WHが中国で手掛ける原発も建設の遅れが指摘され、米フロリダ州で受注し契約解除となった案件も費用分担をめぐって係争中となっている。成長を見込んだ海外の原発事業は散々な状況だ。

 日本は原子炉を手掛ける企業が東芝、日立製作所、三菱重工業の3社もある「原発メーカー大国」。東芝の不正会計が発覚した15年以降、3社の事業を統合する案が経済産業省を中心に浮上した。

 国内の新規建設が止まり、原発事業の環境は厳しい。日立の東原敏昭社長は「不採算な状況で成り立たない」と再編に前向きな発言をしたこともあったが、東芝の原発はリスクが高いとの認識が広がり、再編構想は急速に後退している。日本の原子力政策の一翼を担ってきた「聖域」事業の将来像は見えない。

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