
建設中の新型原子炉を説明するウェスチングハウスの担当者=2013年、米ジョージア州のボーグル原発(吉村英輝撮影)【拡大】
一方、WHの事業には米国政府も83億ドル(約9500億円)の債務保証をしている。破産法が適用されると、米国民の負担が発生して外交問題に発展する恐れがあり、米政府の理解を得られるかは流動的だ。
東芝は14日に予定する2016年4~12月期決算会見の場で、最大の経営課題である原発事業の改革についても説明する。だが、WHの内部管理をめぐる不正疑惑の調査で日米の監査法人の見解が一致せず、決算発表が再延期になる可能性もある。
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■東芝の14日の会見で想定される内容
▽原発事業の改革案
・米WHへの破産法を視野に損失リスクを遮断
・米WHを非連結会社にして海外原発から撤退
▽半導体事業の売却
・全株売却を視野にできるだけ資金を調達
▽今後の東芝の姿
・社会インフラ事業を今後の柱に据える
▽子会社・資産売却
・スイスの電力計子会社の売却を検討
▽決算
・WH幹部の不正疑惑の調査で日米監査法人の意見が分かれ、発表できない可能性も
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【用語解説】米連邦破産法11条
米国での企業の法的整理手続きを定めた連邦破産法の一部。一般に「チャプター11」と呼ばれる。日本の民事再生法に似た仕組みで、多額の負債を抱えて経営難に陥った企業を救済することを目的とする。申請すると債権の回収や訴訟が停止され、企業は事業を継続しながら経営再建を目指すことができる。過去には、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)や写真用品大手イーストマン・コダック、航空大手のアメリカン航空といった著名企業も申請した。