
米原発子会社の破産法申請を受け、記者会見する東芝の綱川智社長=29日午後、東京都港区の本社【拡大】
東芝は、破産法申請を機にWHを連結対象から切り離し、海外の原発事業から撤退する。海外進出の切り札として踏み切ったWH買収は、完全に裏目となった格好だ。日本の原発メーカーでは日立製作所や三菱重工業も、海外進出に慎重な姿勢を取りつつある。WHの破産法申請は日本の原子力産業全体にとっても大きな転換点となる。
「平成27年までに、原発事業の売上高を現在の2千億円から6千億~7千億円に増やす」
東芝がWHを買収した18年、当時の西田厚聡社長はそう豪語した。国内原発のみを手がけていた同社にとって、海外実績が豊富なWHは成長のエンジンと映った。
当時、電力需要の拡大などを背景に原発建設を推進する「原子力ルネサンス」が起こりつつあり、経済産業省も原発をインフラ輸出の核に据え、海外進出を積極的に後押しした。それだけにWHの破産法申請は、原発の拡大路線は事実上の終止符を打った形だ。