「加熱式たばこ」商戦激化へ 先行アイコスをJTとBATが追撃 その風味は… (2/5ページ)

JTは「プルーム・テック」の専門店を開き、ファンの獲得を狙う=東京・銀座
JTは「プルーム・テック」の専門店を開き、ファンの獲得を狙う=東京・銀座【拡大】

  • JTは「プルーム・テック」の専門店を開き、ファンの獲得を狙う=東京・銀座
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  • JTは「プルーム・テック」の専門店を開き、ファンの獲得を狙う=東京・銀座
  • JTの「ploomTECH(プルーム・テック)」。本体(手前右)からの電気でカートリッジ(中)内の液体を加熱、たばこカプセル(左)を通った蒸気を吸う仕組みだ
  • プルーム・テックの本体(右)とリキッドカートリッジの接続部。カートリッジ内のコイルに通電して加熱する。金属製で捨てにくい
  • フィリップ・モリス・インターナショナルの「iQOS(アイコス)」。専用たばこを差すホルダー(中央)は、ケース(中央左)にしまって充電する。中央右はホルダーを清掃するブラシ
  • 分解したアイコスのホルダー。突き出した加熱ブレード(右)が見える。何本も吸ったためカスが溜まっている
  • ブリティッシュ・アメリカン・タバコの「glo(グロー)」。本体(中央)上部のふたをスライドさせて開口部に専用たばこを差し、本体正面のボタンを押して加熱する。
  • 底部のふたを開けたグロー。何本も吸っていると、ふたの空気穴から汚れがにじむので注意が必要だ

 アイコス専用たばこの生産国は、イタリアだけだった。そのため、同国から日本へのたばこ類輸出額が3年間で662倍に急増するという珍事も起きた。

 本体の品薄はなかなか解消しておらず、取扱店でもすぐ購入できる状況ではない。オークションサイト上にはプレミア価格での出品が目立つ。カラーバリーションが多いことも、価格高騰に拍車を掛けている。

 最後に、BATの「glo(グロー)」。テスト販売を16年12月に仙台市で始めた。まず仙台を選んだのは、主力銘柄「KENT」のシェアが他の大都市より高いからだ。「紙巻きたばこからの乗り換え需要を取り込みやすい」(BAT日本法人のロベルタ・パラツェッティ社長)と判断した。

 販売実績は約4万8000台で、「仙台市内の喫煙者の5人に1人が購入した計算」(同社)になる。7月3日に店頭販売を東京都、大阪府、宮城県全域に拡大。年内に全国へ広げる。

加熱式は“蒸したばこ”

 3製品とも、各社の旗艦店などへ足を運べば試しに吸うことができる。その参考までに、記者の評価を紹介したい。1日の喫煙量20本弱、銘柄は22年間一貫してJTの「HOPE」で、重視する要素は“キック”と“煙量感”-という愛煙家の感想だ。

【アイコス】

 1年ほど前に都内で販促キャンペーンに遭遇して試した際には、「次世代たばこの完成形」だと感じて迷わず購入した。それより前に試していたJTの初代プルームが今ひとつだったせいもある。

 専用たばこの太さが紙巻きたばこと変わらず、煙量感は3製品の中でもっともリッチで吸いごたえを感じる。しかし「アイコス臭」とも言われる独特の焦げたような香りが気になる。これを許せるかどうかは、ユーザーの好み次第だろう。

グローは持ち続けるのが少し面倒臭い

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