【ビジネスのつぼ】JT加熱式たばこで「10年戦争」幕開け 先行「iQOS」とまったく異なるコンセプトとは (4/4ページ)

加熱式たばこ「プルームテック」。本体(手前右)からの電気でカートリッジ(中)内の液体を加熱、たばこカプセル(左)を通った蒸気を吸う仕組みだ
加熱式たばこ「プルームテック」。本体(手前右)からの電気でカートリッジ(中)内の液体を加熱、たばこカプセル(左)を通った蒸気を吸う仕組みだ【拡大】

  • 「ケースやスタンドなどのアイテムも増やしていく」とプルームテックの展開を説明するマーケティング担当の岩崎さん
  • 東京・銀座の商業施設「GINZASIX」には、JTがコンサルティングした喫煙所が9カ所ある
  • 東京・銀座の専門店に並ぶ加熱式たばこ「プルーム・テック」=28日

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【企業NOW】無償の分煙コンサル活動を展開

 「思えば、自分ん家の前では、たばこを捨てたことがない。」

 「たばこを吸う私も、人の煙はごめんだ。」

 こんなキャッチコピーを、雑誌広告や駅のポスターで目にした人は多いだろう。喫煙マナー向上を呼びかけるJTの取り組みは1970年代、前身の日本専売公社時代まで遡(さかのぼ)る。2004年からは、喫煙スペースの設置方法などを助言する無償の「分煙コンサルティング活動」を展開している。

 相談に応じる分煙コンサルタントは全国15支社に約200人いる。屋内・屋外や広さなどに応じ、例えば「喫煙スペースの扉は開き戸より引き戸が適している」「天井や壁に沿って広がる煙を遮る上で、垂壁や袖壁の設置も効果的」といったノウハウを提供している。

 分煙をめぐり厚生労働省が02年に策定した効果判定基準では、排煙装置の設置などで「非喫煙スペースから喫煙スペースへの風速を秒速20センチ以上確保する」ことや、「喫煙スペース内の浮遊粉じん濃度を1立方メートル当たり0.15ミリグラム以下に抑える」ことを示している。屋内と区別して屋外での喫煙を許容している欧米諸国などと異なり、屋外での禁煙が先行した日本ならではの基準といえる。

 JTのコンサル活動は、これまでオフィスや飲食店、商業施設など約2万件で実施した。分煙ニーズの高まりに伴って相談が年々増えているといい、具体的な事例と手法のポイントを同社ホームページに写真付きで公開している。

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 ■日本たばこ産業

【設立】1985年4月

【本社】東京都港区虎ノ門2-2-1

【資本金】1000億円

【売上高】2兆1432億円(連結、2016年12月期)

【従業員数】4万4667人(連結、16年12月31日現在)

【事業内容】たばこ、医薬品、加工食品などの製造・販売

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