再配達のワガママが通じるのはいまだけだ 10年後に24万人のドライバー不足(前編) (3/5ページ)

 10トントラックに積まれる荷物は10年間で2割減少

 ECの普及などを背景に、貨物1件あたりの重量は1990年から低下し続けている。つまりは小ロット化だが、これに伴い、トラックの積載効率も低下している。国土交通省が調べた「物流を取り巻く現状について」によると、2005年には50.3%であった営業用トラックの積載率は、10年後の2015年には40.5%と、年々低下している。要は10トントラック1台に積んでいた荷物が、10年間で5トンから4トンへと、2割も減少しているのである。

 10トントラックに載せている荷物が2割も減っている、というのはあくまで平均値の話だが、実際に何が起きているかと言えば、空車で走る距離が伸びている。なぜかと言えば、都市と地方における物流の需要格差が影響しているためだ。仮に都市から100%近い積載効率で荷物を運んだとしても、地方から都市に運ぶ荷物がほとんどなければ、帰りは空車に近い状態になってしまう。

 もうひとつ積載効率を低下させている背景にあるのが、納入の期限だ。配達時間の指定が細かく区切られている場合、荷物が満載になっていなくてもトラックを出さなくてはならない場合がある。特に交通渋滞の影響が大きい都市部では、納期を守るために低積載でも出発しなくてはならない事態が頻発している。

 規制緩和や宅配ボックスなどの対策には限界も

 物流運輸を巡る深刻な状況に対して、国も対策を講じてはいる。例えば国土交通省はかなり熱心にモーダルシフトを後押ししている。これは自動車などの小口輸送を鉄道などの大口輸送へと切り替えていこうとする動きだが、すでにその効果は限界に近いのではないだろうか。

数字はあまり期待できない状況を示している