
買収について説明するNECの新野隆社長=9日、東京都千代田区【拡大】
NECは9日、英国のITサービス会社「ノースゲート・パブリック・サービス(NPS)」を4億7500万ポンド(約713億円)で買収すると発表した。NECは得意とする高精度の顔認証技術などを用いたセーフティー事業を英国をはじめ海外での展開を強化していく。
NECは発行済み株式の全株を英投資ファンドから取得。買収完了は1月末の予定。
NPSは警察機関や自治体を対象にソフトウエア事業などを手がけており、警察業務や税徴収業務などで強みを持つ。
NECはNPS買収により、成長の柱と位置づけるセーフティー事業の海外展開を強化。具体的には顔認証技術を用いた映像の解析で不審者を割り出したり、人工知能(AI)技術を使い社会保障の不正受給を検知したりする事業などに取り組む。
NECの新野隆社長は同日、都内で会見し「両社の技術を組み合わせ相乗効果を出す。海外セーフティー事業は2020年度に営業利益率5%以上を目指す」と述べた。