増える「インスタ映え家電」 「普通のホットプレート」が大ヒットした理由 (1/2ページ)

ブルーノ「コンパクトホットプレート」(赤)
ブルーノ「コンパクトホットプレート」(赤)【拡大】

  • 「ブルーノ」を手掛けるイデアインターナショナルの小出早紀さん(左)と武本麻梨絵さん
  • ブルーノ「コンパクトホットプレート」(中央赤)

 キッチン家電がどんどん家電っぽくなくなっている。近年、ロフトなどの生活雑貨店では、カラフルな電気ケトルやトースターなどの一見家電に見えないオシャレなキッチン家電が並ぶようになり、20-30代女性を中心に評判を呼んでいる。インテリア雑貨のようなデザインが「インスタ映え」するとSNS上での反響も大きい。中でも人気のホットプレートは「普通のホットプレート」にもかかわらず、累計販売数79万台を超える大ヒット商品に……。人気の秘密に迫ってみた。

◆「普通のホットプレート」が大ヒット

 注目を集めるキッチン家電の中でも、一躍ブームを巻き起こしているのがホットプレートだ。人気の火付け役となったブルーノ「コンパクトホットプレート」は、発売開始の2014年3月から17年9月末までで、累計販売数79万台超の大ヒット商品となっている。「言ってしまえば普通のホットプレートなのですが……」とプロモーションを担当するイデアインターナショナルの小出早紀さんが言うとおり、機能面では一般的なホットプレートと変わらないが「とにかくデザインがオシャレ」と評判なのだ。

 「今までのキッチン家電にない独自のデザインが好評です」(小出さん)

 A4サイズより少し大きい程度というコンパクトなボディに、鋳物ホーローのような質感が特徴的だ。「なるべく家電感をなくした」(小出さん)と言うとおり、赤をはじめとするカラフルなカラー展開とインテリア雑貨のような見栄えが、白物家電特有の野暮ったさを打ち消している。主婦が憧れる調理器具ブランド「ル・クルーゼ」や「野田琺瑯」のカラフルな鍋ややかんが、そのまま家電になったようなデザインだ。

 価格は8800円(税抜)とホットプレートにしては若干高め。この価格で、ただデザインが良いというだけでここまで売れるものだろうか……。さらに詳しく話を聞くと、「ホームパーティー」「バル」「インスタグラム」という3つのブームがヒットの鍵を握っていたようだ。

「インスタ映え」で人気後押し