日本発着便を運航する外資系航空会社が、ビジネスクラスで提供する日本食の質の向上に乗り出している。競合他社との差別化を目的としたサービス強化策の中でも、大がかりな機材変更などを伴わない分、食の充実は短期間で実現できるためだ。
KLMオランダ航空は成田発オランダ・アムステルダム線で、食事の新サービス「エニタイム・フォー・ユー」を3月26日に始めた。これまでの2回の食事に加え、軽い食事を希望したときに提供する。チーズバーガーなど5種類のメニューから選べるが、2種類は「和風弁当」「野菜のヘルシー丼」と日本食だ。新サービスのため客室乗務員は1人増員となったが、搭乗客全員が利用するなど好評なことから、7月には関西国際空港発アムステルダム線にも導入する。
開発を手がけた機内プロダクト&サービスエンジニアリングのディレクター、マルチーヌ・ファン・ストルン氏は「ビジネスクラスの乗客の要望は多種多様だが、やはり本当においしいと思える日本食を出すことが重要だ」と指摘する。