今やピークの1割以下 明治以来の「手形」が激減 なぜか電子決済も頭打ち (2/4ページ)

 また、手形交換枚数は5549万枚で、過去最低だった2016年(5942万枚)からさらに6.6%減少し、最低記録を塗り替えた。

 手形交換高はピークの1990年に4797兆2906億円を記録したが、バブル崩壊の91年以降急激に減少。2015年はピークの6.2%にまで減少した。2016年は特別目的会社(SPC)の活用で急増したとみられるが詳細は判明しない。

 手形交換所は、高度経済成長期の1968年には100カ所を超え、1987年、1988年、1997年に最多の185カ所を数えた。その後は銀行の統廃合、手形振出の減少などで廃止が続き、2017年は2カ所が廃止され、107カ所となった。ピークの1997年の185カ所に比べると42.1%(78カ所)減少している。

◆「でんさい」利用者登録数の伸びは頭打ち傾向に

 一方、2013年2月に運用が始まった全国銀行協会の「でんさい」は、2017年の金額が14兆9128億3700万円と、2016年の11兆1683億2000万円から3割超増えた。

 でんさいは、電子債権記録機関の記録原簿に電子的に記録された金銭債権。ペーパーレスによるコスト削減や事務の効率化などの点で、従来の手形と比べて利点があるとされる。

 スタート元年の2013年(※11カ月)の1兆495億1000万円と比べると4年で14.2倍に急拡大している。

 2017年のでんさい額を業種別でみると、構成比は「卸売業・小売業」が42.9%、「製造業」が39.6%で、この2業種で8割を占めている。

 利用者登録数は2017年12月末で45万2600社を数え、スタートした2013年2月末(4万5583社)の9.9倍に増えている。だが、2016年12月末の44万4025社と比較すると1.9%増にとどまり、3.4%増だった2016年12月末より1.5ポイント低下、頭打ち傾向が鮮明になっている。

 でんさい額はスタートから右肩上がりで伸びているが、2017年12月末で手形交換高の3.9%に過ぎず、従来の手形に代わるには浸透度が今一歩の状態にある。

商慣習やIT化の立ち遅れがハードル