北海道に限らず地方ではガソリンスタンドが減少し、商業施設も空白地域が増えている。「超高齢社会に対応でき、冬期間も走行できる安全なEV開発に着目した」(中小機構北海道経営支援部の松尾一久部長)と安全性の高いコンパクトEVの製品化を目指した。
実用性を追求
当初は車を一から作り上げる「グランドアップ」を計画したが経済的、技術的、時間的に考えると難しかった。このためトヨタ車体製の小型EV「コムス」の内外装や走行性能を特別仕様に変更する「コンバージョン」を採用。こうして「ネイクル・タイプ1」が16年に完成した。
車輪とモーターを一体化したインホイールモーターや車底部分の着雪を防ぐ超撥水(はっすい)性溶射処理、座席やハンドルを温める電気ヒーター用のレンジイクステンダー(小型発動機)の搭載など「寒冷地仕様に力を入れすぎて販売価格が設定できないほど高額になった」(松尾部長)と苦笑する。
このため「同タイプ2」は、最高速度時速50キロ、充電時間6時間、フル充電時の走行距離約50キロなど基本仕様は同じだが、販売価格150万円を超えないように抑えた。「駆動系ギアでトルクを20%アップし、雪の抵抗を減らすために車高を10センチ上げた」(西野社長)など工夫を凝らした。