【神奈川発 輝く】三和織物 「撚糸の里」伝統産業つなぐネクタイ (1/5ページ)

 「カタカタカタ」-。高速で上下する織機の音が工場内に響き、美しい織り目の生地が紡ぎ出される。神奈川県愛川町の三和織物は、創業約80年の歴史を持ち、かつては繊維産業で栄えた同地域に唯一残る織物製造業者だ。ネクタイ生地の製造・販売を業務とし、本社工場では年間にネクタイ約16万本分を生産。主に東京都内の問屋数社に卸している。今後は自社製品の販売規模拡大や新商品開発に力を注ぐ方針だ。

機械式織機から美しい色柄のネクタイ生地が生産されていく=神奈川県愛川町の三和織物本社工場

機械式織機から美しい色柄のネクタイ生地が生産されていく=神奈川県愛川町の三和織物本社工場

 フレスコ織が強み

 ネクタイ生地は織り方によってさまざまな風合いの生地が出来上がる。なかでも同社の主力商品の一つがフレスコ織(からみ織)という特殊な技法で作られる生地だ。3本の糸をより合わせた太い糸を網目状に織った生地で、通気性と摩擦への耐久性に優れる。夏物ネクタイに最適で、編み目状の“透け感”が、涼しく爽やかな印象を与える。

 フレスコ織には高度な技術が必要とされ、製品化できる企業は世界的にも珍しいという。同社は長年にわたり、織機の改造を重ねてフレスコ織を実現。有名アパレルブランドのネクタイにも使用されるなど、高い需要がある。

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