首都圏私鉄、快適車両で沿線価値向上へ 「乗りたい」車両で「住みたい」狙う (1/4ページ)

東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした
東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした【拡大】

  • 東急電鉄の新型車両「2020系」の車内。沿線風景をイメージしカラーコーディネートにこだわった
  • 相鉄がイメージカラーの濃紺色で塗装した「20000系」。先頭形状は通勤型車両のイメージを打ち破るインパクトデザインを採用
  • 相鉄はリニューアルした「9000系」から昼と夜で色調を変える照明を採用

 「おしゃれ」「癒やされる」-。“痛勤”電車と揶揄(やゆ)されてきた東京都心に向かう首都圏の私鉄に、乗って心地よい車内をアピールする新型車両が導入され始めた。東京急行電鉄は背の高い座席と木目調の床で居心地の良い空間を創出、相模鉄道は大手私鉄で初めて朝と夜で色調が変わる照明を導入した。従来の車両メーカーに任せた設計とは違うデザインは好評で、「乗りたい」車両がもたらすイメージアップで路線のブランド価値を高め、沿線に「住みたい」につなげる狙いだ。このブランド戦略に一役買ったのが商業・文化施設など空間づくりのプロ、丹青社だった。

 街や駅と調和

 「混雑が激しいとか、到着が遅いとか、おしかりの声をいただく殺伐とした朝を快適なものに変える」

 東急電鉄の門田吉人・運転車両部車両課長は田園都市線に今年3月登場した新型車両「2020系」のパンフレットを開きながらこう強調した。

 「おしゃれな沿線の街や駅と調和する車両」にするため、コンセプトカラーに車窓からの緑とあう「インキュベーションホワイト(美しい時代へ孵化(ふか)していく色)」を採用、先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのあるうりざね顔をイメージした。

座席は背もたれを高く