首都圏私鉄、快適車両で沿線価値向上へ 「乗りたい」車両で「住みたい」狙う (2/4ページ)

東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした
東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした【拡大】

  • 東急電鉄の新型車両「2020系」の車内。沿線風景をイメージしカラーコーディネートにこだわった
  • 相鉄がイメージカラーの濃紺色で塗装した「20000系」。先頭形状は通勤型車両のイメージを打ち破るインパクトデザインを採用
  • 相鉄はリニューアルした「9000系」から昼と夜で色調を変える照明を採用

 内装にもこだわった。座席は背もたれを高くしたハイバック仕様を採用し快適性を向上。荷棚の位置を低くし荷物の積み下ろしを容易にした。照明は明るすぎず(白色が強い)、暗すぎない(黄色が強い)リラックス感のある色合いを取り入れた。

 門田氏は「親しみやすい、心地よいをテーマに、座席や照明を含め室内全体のカラーコーディネートにこだわった。乗客からは『こんな車両がいいよね』『(木目調の床をみて)木の香りを感じ、落ち着く』など最高の評価をいただいた」と笑う。

 現在は10両編成5本が運行されているが、年末には9本まで増やす。来年度以降も順次導入し、2022年度には全車両が2020系に切り替わる。

 「動く広告塔」

 一方、悲願の都心直通を控える相鉄は今年2月、車両を横浜の海をイメージした濃紺色(ヨコハマネイビーブルー)で塗装し、高級車を思わせるグリルとヘッドランプでインパクトある先頭形状に仕上げた「20000系」を導入した。

 神奈川県を基盤に運行する相鉄が、これまでのイメージを一新するためにデザインした新型車両で、19年度下半期からのJR線に続いて22年度下半期から始まる東急線との相互直通運転に使われる。相鉄ホールディングス経営戦略室の鈴木昭彦課長は「ローカル企業が東京進出という節目を迎える。イメージアップを図る好機ととらえ、車両にデザイン性を持ち込むことにした」と説明する。

都心乗り入れ、大きなチャンス