首都圏私鉄、快適車両で沿線価値向上へ 「乗りたい」車両で「住みたい」狙う (3/4ページ)

東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした
東急電鉄が田園都市線に導入した「2020系」。車両の先頭形状は丸みを帯びた柔らかみのある顔をイメージした【拡大】

  • 東急電鉄の新型車両「2020系」の車内。沿線風景をイメージしカラーコーディネートにこだわった
  • 相鉄がイメージカラーの濃紺色で塗装した「20000系」。先頭形状は通勤型車両のイメージを打ち破るインパクトデザインを採用
  • 相鉄はリニューアルした「9000系」から昼と夜で色調を変える照明を採用

 相鉄グループは昨年12月に迎えた創立100周年を機に認知度や好感度の向上を狙って駅、車両、制服などのデザイン刷新を開始。16年には、20000系に先駆けて「9000系」をリニューアル、車両外観に濃紺色を初めて採用した。内装は落ち着きのあるグレーをキーカラーに、「朝は気持ちよくさわやか、夜は安心する優しい光」というように昼と夜で色調を変える調光機能付照明や英国スコットランド製本革を使用したボックスシートを導入。利用者から「イケメン電車が来た」「リラックスできる」と好評だ。

 相鉄グループは都心乗り入れを大きなチャンスととらえる。そのためのデザイン刷新で「車両は沿線外にグループの魅力を発信する“動く広告塔”と位置づけ、認知度を高める」(鈴木氏)戦略だ。「沿線が意外と近く通勤圏内と知ってもらえば、来てもらえるし、住んでもらえるかもしれない」と期待する。

 デザイン重視に転換

 両社とも「デザインはこれまで車両メーカーが考えて提案してきた」(門田氏)という。安全に乗客を運ぶことに主眼を置き、通勤車両は旧態依然とした工業デザインが多かった。しかし「デザインなくして家電が売れない」(鈴木氏)ように、乗客を増やすには機能に加え、デザインが欠かせなくなった。

「インテリアデザイナーとして参加してほしい」