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仮想通貨だけじゃない! 自販機、データ管理…ブロックチェーンで未来が変わる (1/4ページ)

 金融取引やインターネットのあり方を大きく変える可能性がある「ブロックチェーン」。暗号資産(仮想通貨)の基盤技術として知られるが、それだけではない。近年は物販の流通管理や美術品の来歴、データベース管理といった分野でも活用が期待されている。ただ、処理速度に時間がかかるという技術的な課題があり、実用化への大きなハードルとなっていた。そんな中、日本のITベンチャー企業が画期的な処理速度を誇る独自のブロックチェーン技術の開発に成功した。この新たな技術はどんな変革をもたらすのか。

 そもそも「ブロックチェーン」とは?

 「ノートに鉛筆で書いた文字は消しゴムで消せるため、文字が残らず後から何を書いていたかがわからない。一方でボールペンの文字は当然消しゴムなどで消せませんが、間違えた場合には文字の上に二重線を引き、修正した文字を追記します。鉛筆で書いた文字と異なり二重線を引いたところの文字は可読性があり、何が書いていたかが後からわかります。ブロックチェーンも同じで、誰がいつどのようにデータを修正したか、すべてのログ(記録)が残り、すべて可視化されているのです」

 筆記具にたとえてブロックチェーンの仕組みを解説するのは、「超高速ブロックチェーン」技術を持つITベンチャー「アーリーワークス」(東京)の小林聖代表(35)だ。複数のコンピューターで取引履歴を記録、相互に監視する仕組みで、不特定多数のユーザーが帳簿を共有しながら資産や権利の移転などを記録しているという。その記録はボールペンの文字のように消すことはできず、修正を加えたとしても、誰もがその履歴を閲覧できる。

 「私は大阪市平野区の中学校を卒業しましたが、私の経歴に関する記録が東京都内の中学校卒業となっていたとします。大阪から東京に転居したデータがなければ整合性が取れません。それに、私が大阪市の中学校に通っていたことは、周りの同級生らも証明してくれるはずです。確からしさで言えば、証明してくれる周りの人が多いほど、信憑性が上がることになります」

 つまり、複数のコンピューターでネットワーク上の取引記録を同時に管理することで外部からの改竄(かいざん)を防ぎ、高い信頼性を担保しているというわけだ。そのデータがいつ誰によって作成され、誰が修正したのか。情報の履歴を追跡できる「トレーサビリティ」に優れた仕組みといえる。

 仮想通貨はインターネット上で取引される財産的な価値を持つ電子データだが、円やドルといった法定通貨とは違い、硬貨や紙幣などの実体はない。公的な発行主体や管理者は存在しない。このため、ブロックチェーンによって、ユーザーが相互に監視することで偽造などを予防していたのだ。

 だが、同社のブロックチェーン技術が使われているのは仮想通貨ではなく、情報を保管するデータベースだ。IT化の進展でデジタルデータの量は増加の一途をたどっている。一方、データの同時処理能力には限界がある。どうするか。そこでブロックチェーン技術とデータベースを融合させた「ハイブリッドデータベース」を考えたのだという。

 小林代表は「1カ所のデータセンターで保管するより、ブロックチェーン技術でデータを分散させた方が負荷もコストも抑えられ、災害への備えにもなります」とメリットを強調する。

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