希望を胸に 伝統のはかま姿で入学式 津波被害、大船渡・綾里小

 
岩手県大船渡市の市立綾里小で、伝統のはかま姿で入学式を前に目を輝かせる新1年生の女の子=1日

 東日本大震災で津波被害に遭った岩手県大船渡市の市立綾里小で1日、入学式が開かれた。青空の下、伝統のはかま姿に真新しいランドセルを背負い登校した新1年生12人が、希望を胸に学校生活をスタートさせた。

 教室に集まった子どもたちは緊張した様子だったが、はかま姿で起立する練習や、歌に合わせた手遊びをするうちに、だんだんと笑顔に。式で担任の先生から1人ずつ名前を呼ばれると「はいっ」と元気のよい返事が会場の体育館に響いた。

 新入生の千葉そあらさん(6)は「算数を頑張りたい」と、はにかんだ様子で話した。この日は、姉で6年の愛さんも在校生として参加した。5年前の入学式は震災の影響で20日間延期され、はかま姿も自粛に。母、靖子さん(29)は「2人分の入学式のようですごくうれしい。胸がいっぱいです」と笑顔を見せた。