エネルギー政策の根幹を担う経済産業省【拡大】
最後のお願い
包囲網が狭まる中、電力業界は「最後のお願い」に踏み切った。1月21日に開かれた経産省の有識者会議で、電事連側からオブザーバーとして出席した関西電力や中部電力の幹部は、発送電分離にかかる費用などを説明し、先送りを訴えた。
万策尽きての正面突破ともいえる。ただ、安念潤司委員長代理(中大法科大学院教授)は「電力会社がいつになったら『ちゃぶ台返し』をするか注目していた。私が電力会社の取締役の立場なら、同じように主張する。でなければ背任だ」と皮肉まじりに応じ、流れは変わらなかった。
電力業界側の旗色は悪くなる一方だが、考慮すべき点もない訳ではない。原発の再稼働が遅れれば、代替火力燃料費の負担が増え、料金の再値上げが避けられない。
改革の進展次第では電力会社の信用が低下し、金融機関などからの資金調達に影響する可能性もある。電力業界が国内経済に与える影響は看過できず、舞台を国会に移しての論戦が注目される。(吉村英輝、三塚聖平)