企業数、特許出願件数に占める中小企業の割合【拡大】
出願全体の10.8%
国内の中小企業は約420万社を数え、全企業数の99%以上を占める。しかし、中小企業による特許の国内出願件数は、3万1068件(2011年)で、出願全体の10.8%にすぎない。海外出願件数も中小は全体の7.5%に当たる2838件にとどまる。
中小企業には資金面で余裕がなく、「出願費用や専門的な人材の確保・育成費用が負担となる」(特許庁企画調査課の伏本正典・特許戦略企画調整官)ためだ。その結果、特許のノウハウが蓄積されず、トラブルに直面しても泣き寝入りを余儀なくされ、特許からさらに遠ざかるという悪循環も生じている。
6年前の経験もあり、ヤマシタワークスは国内にとどまらず海外での特許出願に意欲的だが、それでも専門部署はない。特許に関しては「社長ら一部の社員だけで担当している」(浜田氏)というのが実情だ。