衆院財務金融委員会で自民党の御法川信英氏の質問に対する答弁に臨むみずほ銀行の佐藤康博頭取=13日午前、国会・衆院第15委員室(酒巻俊介撮影)【拡大】
反社勢力をめぐるコンプライアンスの問題ではかつて、1990年代に株主総会での総会屋が問題となった。みずほ銀行の前身のひとつの第一勧業銀行では、総会屋への巨額融資事件が発覚した過去もある。
企業コンプライアンス問題に詳しい元検事で弁護士の郷原信郎・関西大特任教授は「一切の関係遮断で反社会的勢力を排除する、暴力団関係者への『ヒト・モノ・カネ』の供給の途絶を図るシステムの構築に取り組むには、官庁・企業など社会内の組織すべてが連携して取り組まなければならないはずだ」と指摘。
そのうえで、「今回のみずほ銀行の問題も、反社との関係途絶に向けてのシステム構築に関して銀行の対応が問われたもので、『反社向け融資を放置した』という単純な問題ではない」としている。(西川博明)