【リーダーシップを経験する】グローバル時代の人と組織 (4/6ページ)

2013.12.14 05:00

「自分の挙げた成果が全体のどの部分なのかを説明、称賛して報酬を与えるのが経営陣の役割です」と語るアルバッハ氏

「自分の挙げた成果が全体のどの部分なのかを説明、称賛して報酬を与えるのが経営陣の役割です」と語るアルバッハ氏【拡大】

  • 「一人では何もできない。うまくいったら、周りのおかげ-を心掛けてきた」という五味特別顧問

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 □三菱UFJ証券ホールディングス特別顧問・五味康昌氏

 ■志高く、心の豊かな大国をつくろう

 私は約50年間、銀行、証券業界でサラリーマン生活を送り、トップマネジメントも経験しましたが、リーダーというのは、なりたくてなるのではなく、運とか巡り合わせで、あるとき突然、選ばれたり頼まれて、「こういうことをやれ」と言われてなるんですね。ですから、リーダーになったから、リーダーシップ論や人心収攬(しゅうらん)のテクニックを教えてもらうのではなく、日頃から人生や仕事で直面する場面や課題にどう向き合うかに尽きると思います。

 私は1966年に三菱銀行に入りましたが、たまたま入ったというのが現実で、悩んだり、開き直ったりしてやってきました。ただ、その2年前に東京オリンピックが開かれ、3年後の69年には(68年度の)GDP(当時はGNP)が西ドイツを抜いて世界第2位になったと発表されるなど、夢と希望の持てる時代でした。続く70年代はニクソンショックとかオイルショックで、高度成長は終わりに近づきましたが、省エネ・省力化を徹底的に進めて、80年代は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われる時代を迎えました。

 私は主に70年代は国内企画、80年代は海外企画の部門で仕事をしてきましたが、当時の金融界は“護送船団方式”で政府の保護・規制のもとに置かれていました。それで、これではお客さんに良いサービスができないと、私は大蔵省に対して現場の声をぶつけて議論したりしましたが、80年代にメーカーがグローバライズして海外に進出していくのに対応して、都市銀行も海外にネットワークを展開しました。

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