最初は研究室の窓際で使用済みペットボトルを利用して栽培したが、ペットボトルの配置などによって収穫量が大きく変化することを発見。収穫までの期間も、6週間程度まで縮めることが可能と分かった。そうした結果をもとに試行錯誤の上、野外での棚を用いた栽培方法にたどり着いた。
メタンを作り発電
エネルギーとしての芋の利用方法については、当初は芋をチップ状にし、燃やして発電する方法を考えていた鈴木教授。現在は、芋を発酵させてメタンガスを作り出し、それを燃焼させる方法に取り組んでいる。
「メタンガスを取り出す方法は比較的簡単で、効率も良い。小さな発電システムにも向いている」。研究室では芋を細かく砕いてペットボトルに入れ、40度程度の温度で発酵させてメタンガスを作り出している。鈴木教授は「今後、発酵から発電まで一連のシステムを作り、実証実験をしていきたい」と続ける。
すでにドイツなどではメタンガス発電が実用化されており、成功を収めている農家もあるという。