【珍島(韓国南西部)=加藤達也】旅客船「セウォル号」の沈没から5日目となる20日、珍島南部の港には船体から発見された遺体が次々に収容され、無事を祈り続けた家族らの悲しみを誘った。船で到着した遺体は、消防関係者が遮蔽壁を張った桟橋で船から降ろされ、臨時安置所に運ばれた。
「娘の名前が呼ばれた。どうしたら…」。行方不明者の家族らが集まる珍島の体育館。ステージ上から乗客の高校生とみられる名前が読み上げられると、母親らしき女性が体を震わせ泣き崩れた。
遺体収容の知らせばかりが相次いでもたらされ、体育館は重苦しい雰囲気に包まれた。
前方ステージに設置された大型スクリーンには、新たに収容された遺体の特徴を伝える情報が次々に映し出され、家族らが不安そうに目をこらしていた。
今回の事故をめぐっては高速で急旋回をしたことで船体のバランスを失う操船を指示したとされる3等航海士の女や、乗客の避難誘導をせずに船から脱出した船長ら、船の運航関係の乗務員がいずれも救助されたことが激しい怒りの対象となっている。