【富岡製糸場 世界遺産へ】ボランティアら「ようやく運動が実った」 (1/2ページ)

2014.4.26 21:44

世界文化遺産への登録勧告が決まった26日、富岡製糸場は観光客でにぎわっていた=群馬県富岡市(宮崎裕士撮影)

世界文化遺産への登録勧告が決まった26日、富岡製糸場は観光客でにぎわっていた=群馬県富岡市(宮崎裕士撮影)【拡大】

  • 世界文化遺産に登録するよう勧告が発表された富岡製糸場の繰糸場を見学する観光客ら=26日午前、群馬県富岡市(宮崎裕士撮影)

 近代日本の礎を築いた「富岡製糸場」(群馬県)の世界文化遺産への登録が確実となった26日、地元は喜びに沸き、製糸場は観光客らでにぎわった。操業停止から27年。「産業遺産」が世界に認められるまでには、長い年月をかけ地道に啓発活動を続けてきたNPOやボランティアらの奮闘があった。

 「運動がようやく実を結んだ。これからうれしさがだんだんとこみ上げてくると思う」。NPO法人「富岡製糸場を愛する会」の理事長、高橋伸二さん(73)がしみじみと語った。高橋さんは富岡市出身で、製糸場は高校時代の通学路。繭を煮る際のむせ返るような匂いが好きだった。

 昭和63年、製糸場の操業停止を機に始まった製糸場の勉強会に参加。「ほとんどの市民の認識は『古い工場』程度で、関心を持たない時代だった」

 勉強会は平成13年、任意団体「愛する会」に移行する。製糸場の元女性工員を迎えて講演会を開いたり、製糸場に関する著作を約千人に販売したりするなど、活動の幅を広げていった。

 その活動に後押しされる形で15年、県が製糸場を世界遺産にする研究プロジェクトを開始した。高橋さんは23年に任意団体をNPO法人化し、現在は約1400人の会員を持つ。

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