フォトコンテストを主催する自治体は「応募された写真を後で自由に使いたいから」。絵画コンクールで子供の作品を募集する東京都の団体は「絵をマグカップやステッカーのモチーフにして販売するため」。また、別の企業は「作品の返却には事務作業が多い。著作権を持っていれば処分もしやすい」とする。
日本写真著作権協会の松本徳彦専務理事は「著作権法は創作者の名誉や尊厳、人格を尊重しようというのが基本理念。作者が大人か子供か、プロかアマチュアかは関係ない。文化発展のためのコンクールが、現状では主催者のイメージアップや自由に使える作品を手軽に集める手段になっている。主催者には『著作権は作者』として、創作者の権利を尊重してほしい」と話している。
■著作権に詳しい早稲田大学大学院法務研究科 上野達弘教授の話
「最近は、全ての著作権を作者から譲渡させるため、二次利用できることを前提として、著作権法の『27条及び28条の権利を含む』と明示する契約が増えているようだ。中には深く考慮せず、既存の書式などをそのまま使ったような例も少なくないだろう。コンクールでも、二次使用を含めた著作権と所有権を主催者に譲渡する契約(応募要項)が普及すれば、応募者に著しく不利になりかねない」