さらに追い風なのが、格安航空会社(LCC)の相次ぐ就航や円安などで利用者が増えている関西国際空港の存在だ。
新関西国際空港会社によると、8月の国内線と国際線の旅客数は計187万人(前年同期比106%)。35カ月連続で前年を上回った。特に8月で過去最高だった外国人旅客(56万人、前年同期比134%)の伸びは顕著だ。
今回、連絡船を導入する深日港は、関西国際空港につながる南海電鉄の深日港駅にも隣接しており、池田教授は「訪日外国人を対象に、関西国際空港から電車と船で淡路島を訪れるツアーが実現するかも」と導入効果を期待する。
深日港に車を預けて連絡船によるクルーズを楽しむ「ドライブ&クルーズ」や、連絡船に自転車を積んで淡路島に渡り、島を一周するサイクリングツアーなども、すでに町は検討を始めている。
政府は2020年の東京オリンピック開催までに訪日外国人客数を年間2000万人に増やす目標も立てているため、町の担当者は「伸びしろは十分にある」と強気の姿勢だ。