「原発を動かさなくても再生可能エネルギーと化石燃料で十分やっていけるという人もいますが、原発停止による電力の不足分を補うため、1日あたり100億円を上乗せして火力発電燃料を輸入しています。それが日本経済の足を引っ張っているのは確かです。一定のお金を払えば発電燃料が買える時代が続くのであれば、それもある意味ではいいのかもしれませんが、続く保証はあるのでしょうか。米国のオバマ大統領が2013年9月10日に、『世界の警察官』役を放棄する趣旨の演説をしました。そうなりますと、世界の秩序がどのように保たれることになるのか、日本にとっては重要な懸案事項です。そうした中で、中国は海洋進出に意欲的で周辺諸国とトラブルを起こしています。背景には、経済成長を支えるための資源確保戦略があり、その中でもエネルギー資源は筆頭格です。インドもそうですが、エネルギーを買いたい国は世界中にたくさんあって、経済成長するほど豊かな暮らしをしたい人は増え、エネルギー消費も大きく伸びます。そのようなとき、日本がエネルギーを買いたくても買い負けることもあり得ます。原子力という準国産の自前のエネルギーをもつことは、国家の安全保障という意味で非常に重要だと思います」