健康被害を強調したたばこを陳列するオーストラリアの売り場【拡大】
PP法については、WHOのマーガレット・チャン事務総長が「たばこだけではなく、巨大な食品、炭酸、アルコール(会社)と戦わなければならない」と発言。生活習慣病阻止のため、たばこ同様に規制を進める方向性を明言している。
分煙超す規制の前に値上げを
分煙による受動喫煙防止を評価する岸氏だが、分煙を超えた規制をしたいのならば「PP法の前にたばこの値上げが先決だ」と提言する(くしくもインタビュー後の7月上旬に発表されたWHOの報告書で、チャン事務局長が「税率引き上げはたばこ消費を減らす最も効果的な方策の一つで、多くの財政収入をもたらす」と述べている)。
欧州の先進国では1箱600円以上が軒並みで、英国、アイルランド、ノルウェーなどでは1000円を超える。州ごとに値段が違う米国では500円台から1000円以上で推移。PP法が施行された豪州は2000円以上になる。一方、アジア、中南米、アフリカでは一部を除いて、日本(400円台)よりも安い国が大半だ。
岸氏は「たばこの値段は中ぐらいの新興国レベルなのに、規制に関しては屋内も屋外も制限した最先端というのには矛盾がある」とし、「喫煙者は権利としてたばこを吸う代わりに義務として税金を払う。ならば地方自治体は権利としてたばこ税を受け取る代わりに、義務として必要な分煙ルームを造るのは当たり前」と話す。そして、値上げした分で「分煙施設を造るための補助金などをしっかりと用意するのが筋」と強調する。