--「原発がなくても電気は足りている」として、原発に反対する人もいます
「震災後に原発停止が慢性化した中で、電力会社は休止中だった古い火力発電所をだましだまし使ったり、製造業の工場が保有する自家発電設備に政府が補助金を出して増設・新設や燃料費を支援するなど、さまざまな対策によって何とか電力供給量を増やしてきました。こうした涙ぐましい努力のことは、一般にはあまり知られていないのでしょう。国民所得で世界的に高い水準にある北欧諸国でも電力消費が増加しているように、国が豊かになっても電力需要は増え続けます。電力供給面での工夫には限界があり、国内の電力需要が増加に転じれば、一挙に電力不足の危険が高まる可能性もあります。その場合、原発なしで安定供給できるのかという問題になります。今のようにお金をかけて火力発電での発電量を増やせば、電気料金は上がりますし、設備トラブルによる停電の危険性もあります。また、約40年前の石油ショックのときのように、突然石油や天然ガスが輸入できない事態が発生するかもしれません。日本は原発設備を保有しているのですから、政府は安全性の確保を大前提に設備を利用すれば、クリーンで電気料金も安くなる最も現実的な選択だということを繰り返し説明し、国民の理解を求めていく努力をすることが大事だと思います」