施工不良による傾きが発覚した横浜市都筑区のマンション前には多くの報道陣が詰めかけていた=15日午後【拡大】
「想像を絶する」
「想像を絶するというか、考えられない。絶対にあってはならない」
横浜市の林文子市長は15日の定例記者会見で、住民の怒りを代弁するかのように厳しい口調で批判した。
だが、建築基準法に基づく建物の審査を統括する同市が不正を見抜くことはできなかったのか。
市建築局によると、施工主の建築事業者から市に提出される工事関係書類は下請け業者名などが記載されていない簡易なもので、「(くい打ちをした業者の)確認は困難」とする。
建築事業者は、物件の耐震強度などが建築基準法をクリアしているかどうかの確認検査を受ける必要があるが、多くは民間の指定確認検査機関に持ち込まれ、市が直接行うのは確認検査が必要な市内物件のうち1~2%に留まる。
さらに、くい打ち込みデータの市への提出は同法で義務付けられていないため、「市としては(検査機関にデータの適正さについて)確認を『お願い』するしかない」(市担当者)。「行政チェック」は望めない状況にあるのだ。