
神戸市と介護事業所の説明の違い。事業所側は行政処分の取り消しを求め、近く提訴する準備を進めている【拡大】
それでも市は隠しカメラ映像を重視し6月2日、介護保険法に基づき、15日から半年間、新規受け入れ停止とともに、介護報酬請求を20%減額する処分を発表した。
この発表直前、市から処分内容を通知されていた事業所側は、すぐに“反撃”に打って出た。
「虐待は事実誤認」
発表から約1時間後、事業所の運営会社は市内の弁護士事務所で記者会見を開いた。代理人弁護士と同社社長、市が虐待をしたと認定した女性ヘルパー1人の計3人が出席した。
「虐待は事実誤認。これを虐待と言われたら、誰一人、介護の仕事なんて従事できない」。代理人弁護士はそう語気を強めた。
会見で明かされた事業所側の言い分は、市側の説明と全く違っていた。
まず、ベッドからほうり投げるように移動させたことについて、「2人で女性の脇を抱え、むしろ丁寧に移動させていた」。女性はいったんベッドに座ったが、ずり落ちそうになったため、もう一度深く腰をかけさせようと、脇を抱えたことが「ほうり投げる」とされた、と訴えた。
ヘルパーが女性の右太ももを小突いたことについては「靴下を履かせるために脚をタッピングするのが普通」。女性の身体が左右に揺れるほど荒々しい介助との指摘には「ベッドの上で服に腕を通せば、身体が左右に揺れるのは当然。身体を揺らさず着替えさせるのは、誰がやっても不可能」と強調した。