
神戸市と介護事業所の説明の違い。事業所側は行政処分の取り消しを求め、近く提訴する準備を進めている【拡大】
数々の暴言について記者から問われた弁護士は「必ずしも女性に対して言っているわけではない」と説明。「だぼ」はヘルパーの独り言、「うっとうしい」「こいつ」は思わず口を突いて出た瞬間的な一言、そして「頭おかしいんちゃうんか」は、衣類が散乱した女性の部屋を見て、ヘルパー同士の会話の中で出た言葉-とした。
「ヘルパーを挑発した」
記者会見では、市が聞き取り調査で事業所側(ヘルパー)も虐待を認めたと発表したことへの反論もあった。社長は「ヘルパーは映像を確認して、『映っているのは自分で間違いない』と認めただけだ」と主張し、女性ヘルパーも「言葉は不適切だったが、虐待ではない」と訴えた。
現場で一体、何が起きたのか。事業所側の主張を要約するとこうだ。
被介護者の女性は1人暮らしで、日常生活全般に介助が必要とされる「要介護4」。目が不自由で車いすを利用しており、27年1月から9月まで同事業所の訪問介護を毎日受けていた。
女性は「普段は意思表示のはっきりした人」(事業所側)だった。できることはできる限り自分でやってもらう-という方針のヘルパー2人とそりが合わず、2人が来る日はいつも、わざと洋服を散乱させたり、脱力して床に寝転がったりして、介護を妨害していたと説明した。