中国式の「どこでも乗り捨て」は、日本では難しい。日本市場でのofoは他のサービス形式を模索せざるを得ないのだが、具体的な方法が見えづらい状態にある。
なお、ofoは上記取材後の10月16日、日本向けのツイッターアカウント@JapanOfo を開設して専用アプリをリリース。東京や大阪の倉庫内にofo車体の存在がGPSで確認されたこともあり、「ついに日本上陸が決まった」とSNSなどで話題となった。だが、筆者が追加取材をおこなったところ、上記の担当者はこう述べる。
「具体的なサービス内容、実施の都市を含めてまだ調整中です。11月ごろをメドに発表できればと考えているのですが」
まだ、正式なサービス開始までの道のりは遠いようだ。
「お膝元」福岡でサービスがはじまらないモバイク
今年6月22日、モバイクは福岡市内でモバイク・ジャパン株式会社の設立を発表している。同日おこなわれた記者会見では、モバイク本社の海外展開統括担当クリス・マーティン氏、福岡市地域戦略推進協議会の事務局長、福岡市総務企画局理事の3人が登壇した。『Business Insider Japan』の記事によれば、モバイク側は「今後、モバイクは福岡市をかわきりに多くの人々の生活に寄り添いながら、日本全国へと展開を広げていきます」と説明したという。
だが、その8月にモバイクがサービスを開始したのは北海道札幌市だった。さらに記者会見から約4カ月を経た現在になっても、福岡市内でサービスがはじまる様子は見えない。モバイク・ジャパンの広報担当者は書面での問い合わせに対して、6月の記者会見の時点では、福岡市内に複数のポート(駐輪スペース)を設ける形でのサービス展開を「予定していました」と回答している。
「イノベーションに対して非常に積極的に導入を進められている福岡市や福岡地域戦略協議会(以下FDC)との協議によって、福岡へ本社を設立させていただきました」
回答書面によると、「各国の法律や文化慣習に合わせてサービスをローカライズし、責任ある運営をすることは世界中で必須であると考えています」とのことで、中国国内のような「どこでも乗り捨て」の形式は当初から想定せず、福岡での展開を目指していたようだ。
一方、福岡市に問い合わせてみると、モバイクとの微妙な距離感も感じさせる。
「6月の記者会見の時点では、具体的なことは特に決めない状態で、福岡からサービスを開始することも決まっていなかった。ただ、モバイク・ジャパン本社の拠点を置くということが決まったので、記者会見をした形です」(福岡市総務企画局企画調整部)