
裾野に雲がかかる富士山。下は山梨県の山中湖=8日【拡大】
登録に際して指摘された景観問題の解決も時間がかかりそうだ。
静岡市清水区にある三保松原。全長約7キロの海岸から松林越しに富士山を望める景勝地として古くから親しまれてきた。しかし、除外勧告した国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は、消波ブロックが景観を損ねていることなども問題視した。
静岡県は、海中に突堤を設け、計4カ所のうち2カ所のブロックを24年ごろまでに撤去する方針。突堤はL字形で、最終的には、くぼみにたまった砂に覆われ突堤が目立たなくなると期待される。だが、担当者は「自然条件は絶えず変わる。慎重に進めなければならない」。残る2カ所をどうするかは44年ごろまでに検討するとしている。
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「吉田ルート」混雑対策 長い道のり
山梨県富士吉田市から富士山頂へ向かう登山道「吉田ルート」は7~9月の開山期間中の週末、ご来光目当ての登山者で大混雑する。県は、特に週末の明け方には事故の危険性が高まるとして、打開策の検討を急ぐ考えだ。だが、入山者数の上限設定などには「登りたいという気持ちを行政が規制できない」と慎重姿勢で、抜本的な対策への道のりは長い。
山頂へは4ルートあるが、年間登山者数の約6割を占める13万~18万人は吉田ルートを選ぶ。静岡県側の3ルートに比べ山小屋が多く、初心者向けなのが人気の理由だ。