非化石証書の売り上げは、FIT賦課金の原資に充てられます。国民が電気料金の中で負担している賦課金は増大傾向にあり、その負担を少しでも低減する目的もあります。次回入札は7月末~8月ごろに行われ、それ以降、3カ月ごとに実施される見通しです。来年度は、FITの対象ではない大型水力発電や地熱発電、原子力発電の非化石証書も販売予定です。
CDP、RE100への活用
国内で企業が再生エネの環境価値を購入する仕組みとして、「グリーン電力証書」と「J-クレジット(再生エネ由来)」の2つがあります。グリーン電力証書とJ-クレジットは原則、自家消費した再生エネ電力(非FIT電気)が対象で、再生エネの種類や発電所を指定できます。
しかし、グリーン電力証書とJ-クレジットは、発行量が限られ、他国と比べて価格が高いことが課題とされます。非化石証書は、グリーン電力証書やJ-クレジットとは桁違いの供給量になり、入札で活発に取引されることが期待されました。
初入札が低調に終わったのは、認知度の低さもありますが、グリーン電力証書やJ-クレジットの取引価格より高く、応札を見送った小売電気事業者が多かったためとみられています。
世界の機関投資家の間で近年、環境・社会・ガバナンスを重視して投資先を選ぶESG投資が拡大しており、企業側に環境情報開示を進める機運が高まっています。しかし日本は、ゼロエミッション電源の環境価値の調達環境が世界でも遅れているとされます。非化石証書が、環境意識の高い企業に訴求する可能性はあるでしょうか。国際NGOであるCDPジャパンの高瀬香絵シニアマネージャーにうかがいました。