東京商工リサーチ特別レポート

東京五輪後のオフィス・ホテルはこう動く 森グループ創業家の女性社長が予想 (2/5ページ)

東京商工リサーチ

 「東京都心は数年に1回大規模な投資がされるので、その都度移転が起き、どこかが空いて、またそこが変わっていく。東京はある種のエコシティで循環都市、稀有な街と思っている」

虎ノ門、赤坂、田町でオフィス計画

――今後のオフィスビルに関する戦略は?

 「基本は、昔から「選択と集中」。都心部を中心に、交通アクセスの良い利便性の高い場所に作っていくこと。そして、大規模なものを作っていく。そこに複合開発としてホテルや住宅を入れ、使いやすいプレートを用意する。今後は、虎ノ門のあとに赤坂、田町でオフィス計画を持っている」

――株式上場の意向は?

 「現状は特にない。上場のメリットは資金調達だと思うが、今のところ投資計画と調達のバランスが取れている」

――ホテル業界、足もとの市場動向は?

 「インバウンドが好調で、良い方向にある。ここ4、5年で訪日客の増加も影響し、インバウンドは平均20%ぐらいの成長率だった。最近の伸びは、分母も大きくなっており鈍化傾向にあるが、それでもポジティブに捉えている。地方の(インバウンド)成長率も期待できる状況だ。一方、(訪日客の)単価は変化がほぼない。逆に、数千円単位で下がっている。客数が増加していることを踏まえると、彼らに付加価値の高いものを提供できる状態にはなっていないと考えられるだろう」

――単価が上がらない原因は?

 「インバウンドの増加に合わせてホテルの供給も進んでいるが、その約8割はバジェット(低価格帯)型だ。宿泊費と食費の予算は連動し、比例する。そのため、バジェット型に宿泊した場合、滞在する施設で使う金額の上昇は期待しにくい。国の投資戦略も、まず民泊など低価格帯に向いた。そうなると宿泊施設数は順調に増えるが、一人当たりの単価は安い方に動く」

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