東京商工リサーチ特別レポート

東京五輪後のオフィス・ホテルはこう動く 森グループ創業家の女性社長が予想 (3/5ページ)

東京商工リサーチ

 「もう一点は、クルージングが挙げられる。国は港、埠頭の投資を積極的に進めるが、クルーズ船が寄港しても、船の上であらゆるサービスが提供されているため、乗船するお客様が日本にお金を落としてくれるわけではない。これも単価の伸び悩みを招く要因だ」

前例のない奈良は将来性を考えて進出

――日本は海外に比べ、富裕層向けの高級ホテルが少ないのでは?

 「東京はお客様が(高級ホテルを)選べる状況になってきた。大阪も増えてきた。その一方で京都は不足しているし、北海道でもニセコは増えているが、札幌はまだ足りない」

 「例えば、海外からの(富裕層)観光客が国内各地を回りたい場合、東京で豪華なホテルに宿泊し、地方へ向かおうと思っても『泊まりたい』施設がなければ、せっかく魅力的な地域であっても、宿泊施設がないためにそこを選択しない可能性もある。街にとっても機会を逸することになる」

――2020年に開業する奈良の「J.W.マリオット」は高級ホテル需要への対応か?

 「奈良は将来性を考えての進出になる。これまで、奈良に外資系の高級ホテルはなかった。他社の前例がなく、成功を決定づける明確なデータが今のところ存在しない。だが、外国人観光客の潜在的なニーズを鑑みると、奈良で受け皿(ホテル)は今後必要になるだろう」

――進出発表後、他社も後乗りしているが影響は?

 「実際、当社が開業を決めてから県内10カ所ほどで進出の計画があると聞く。それはむしろ良い影響を及ぼすだろう。一人勝ちではなく、何カ所か同じランクのホテルがあることによって、市場からの注目は高まっていく。どこに滞在するかは、顧客側のニーズで決まる。各社が努力することで、さらに良いサービスが提供される」

「EDITION」が東京に進出

――日本初上陸の高級ライフスタイルホテル「EDITION」を2020年に虎ノ門で、2021年に銀座で開業する

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