東京商工リサーチ特別レポート

東京五輪後のオフィス・ホテルはこう動く 森グループ創業家の女性社長が予想 (5/5ページ)

東京商工リサーチ

 「沖縄本島から陸路で行ける瀬底島(名護市の北東に位置)にヒルトンホテルの誘致、および、ヒルトン・グランド・バケーションズという会員制のタイムシェアリゾートの誘致に向け、開発を推進している。ヒルトン・グランド・バケーションズは、『アジアだったら最初は日本』と考えていたようだ。彼らにとって沖縄はハワイと同等レベルに魅力のある地域であると捉えている。開業予定の瀬底島も以前から積極的に目をつけ、(進出の)時機を待っていたと聞いている」

――近年、ニセコ(北海道)の人気も過熱している

 「新幹線が通った際には、今の比ではないほど爆発的な盛り上がりを見せるだろう。本州からも非常に短時間で向かうことが可能となる。スノーリゾートで見れば、世界の中で比較すると交通アクセスは良い方だ。(新千歳)空港に着いて、快速などを乗り継いで2時間と少しで行けるというのも悪くない。パウダースノーも外国からのお客様にとって大変魅力的。スキーに飽きたら札幌に買い物に出かけることもできる、という意味では強い」

◇ ◇

 明るく笑顔をみせつつも歯に衣着せぬ物言いで、現状の過熱する不動産需要、五輪開催後の市況を語る伊達社長。その理知的で明快な独自分析には、業界内外でファンも多い。

 不透明感の強い2020年以降の景気対策には、「五輪後のビジョンを明確に」と提言する。観光の側面では、五輪のレガシーを最大限に生かしたい国・東京都の考えに同意を示すが、一方で「どのようなプロモーションを打つことで魅力ある観光資源をPRできるのか、“レガシーとは何か”をもっと議論を尽くすべき」と指摘する。

 現状を悲観的に捉えるのでなく、その先の道を冷静に見据える伊達社長。その姿勢や考え方に多くの社員が共感し、学んでいることだろう。

東京商工リサーチ特別レポート】は大手信用調査会社の東京商工リサーチが、「いますぐ役立つ最新ビジネス情報」として、注目の業界や企業をテーマに取材し独自の視点に立った分析をまとめた特別レポート。随時掲載します。アーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus