村社会への嫌悪
山口県出身で事件現場近くに実家がある人事コンサルタントの城繁幸さん(40)は、こうした過疎地の現状について、広い土地を有するにもかかわらず、学校や商店などの生活インフラの撤退により小さな範囲で寄り添って暮らさざるを得なくなる状況があると説明する。「(63歳の容疑者は)こうした山間部では“超若手”であり、力仕事は何でも任せとけ的な期待のホープだ。そういうポジションを、都市部からUターンしてきた本人が望んでいなかったとしても、濃密な人間関係の中にいやでも引きずり出されたのだと思う」
こうした村社会への嫌悪感が、「少なくとも、この事件の被害者に同情はできない」(はてなブックマーク、以下同)などといった形でネット上に書き込まれた。複数の夕刊紙や週刊誌が期せずして「平成の『八つ墓村』」と同じ見出しを付け、発生当初から昭和の推理作家、横溝正史の代表作になぞらえる声が相次いだ今回の事件。だが、経緯がはっきりしていない段階で、不用意に容疑者に共感することを戒める意見もネット上には多い。