公共図書館の「電子書籍」貸し出し 出版社、協力の動き (2/3ページ)

2013.11.23 12:45

電子書籍端末「コボタッチ」は月に約50件程度の貸し出しがあるという=香川県まんのう町のまんのう町立図書館

電子書籍端末「コボタッチ」は月に約50件程度の貸し出しがあるという=香川県まんのう町のまんのう町立図書館【拡大】

コボタッチを100台

 今年6月にオープンしたまんのう町立図書館(香川県まんのう町)は、楽天の協力で電子書籍用端末「kobo Touch(コボタッチ)」を100台導入。夏目漱石や太宰治、宮沢賢治の小説などを収納し、町民に貸し出している。今年10月からはiPad12台も追加して、ビジネス書100タイトルの提供も始めた。

 同館を運営するリブネット(三重県伊勢市)企画営業課長、永野智基さんは「今は電子書籍に慣れてもらう段階。子供は習熟が早いので、おじいちゃん、おばあちゃんに教えてあげるといった形で地域の交流ツールになれば」と話す。情報端末に不慣れな人の操作を考え、コボタッチはIDやパスワードの入力なしで読めるよう、あらかじめ作品を入れたうえで貸し出しているという。

 一方、千代田区立図書館は、利用者が自分のパソコンやタブレット端末などに電子書籍データをダウンロードして閲覧する方式。現在約6千タイトルを提供しており、語学本やビジネス書、実用書が充実している。聞き取り練習もできるTOEIC対策本や、3D画像や音声が視聴できる図鑑など、電子ならではの利点を生かしたものが人気で、iPadへの対応も始まった。同館広報チーフの坂巻睦さんは「館内講習会などで少しずつ浸透している。文字を大きくしたり白黒の反転ができるので、普通の本を読みにくい高齢者や弱視の方にも親しんでもらえる」と話す。

読める本が少ない

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