「しかし、価格に対して1回の育成で2人分程度と少ないので、手頃に始めたいというニーズに応えようと考えた」と開発営業担当の中山友寿さん。外見はシンプルでも本格的な水耕栽培を手軽に始められる入門版として打ち出す。
自分への褒美
袋や箱で野菜や植物を育てる栽培セットを手掛ける聖新陶芸(愛知県瀬戸市)で、園芸には向かない冬場に人気なのが「なべ野菜栽培セット」(希望小売価格1千円)や「自分大根」(同950円)といった冬物野菜。「なべ-」では、培養土と鉢代わりの小ぶりの土鍋(直径約15センチ)で春菊と京水菜を育てる。出窓など外光が当たる場所で室温程度を維持すれば春菊は40~50日、京水菜は30日程度で収穫が始まる。
同社では「このサイズで量を確保するのは無理だが、『植物を育てた褒美として食卓を飾れればいい』という人向き。食育や自家栽培へのきっかけづくりになれば」と話している。