メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の改善のアプローチとして、マカダミアナッツオイルを使ったボディーマッサージに効果があることが、医学的に証明されてきている。有効成分が皮膚から浸透し、動脈硬化や血糖値を改善するとのデータもある。医薬品だけに頼らない統合医療の新たな分野となる可能性を持っている。(山本雅人)
血糖値が低下
研究を行っているのは、大阪大大学院医学系研究科の前田和久准教授のグループ。マカダミアナッツに着目したのは「パルミトレイン酸という不飽和脂肪酸が他のナッツに比べ、大量に含まれている」からだ。前田氏のグループは、メタボの典型的な症状で、糖尿病にも大きく関係するインスリンの作用不全の改善にパルミトレイン酸が寄与することを突き止め、平成20年に発表した。