■ミニシアター存在感/光った真木よう子
今年の映画界は、アニメ「風立ちぬ」が宮崎駿監督(72)の長編引退作となり、是枝裕和監督(51)の「そして父になる」がカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞するなど、話題が豊富だった。シネコン全盛の時代だが、フランスの名女優、ジャンヌ・モロー(85)が主演した「クロワッサンで朝食を」がシネスイッチ銀座の初週の興行記録を約20年ぶりに更新、ミニシアターも存在感を示した。(櫛田寿宏)
邦画
「風立ちぬ」は興行収入が120億円に到達。「そして父になる」は子供の取り違えがテーマで、人気俳優の福山雅治(44)が主演。親子の絆という普遍的な題材はハリウッドでも評価され、スティーブン・スピルバーグ監督(67)が率いる米国の映画製作会社ドリームワークスによってリメークされることが決まった。
大森立嗣監督(43)の「さよなら渓谷」は、性犯罪事件の加害者と被害者との微妙な愛憎を描いた秀作で、モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。主演の真木よう子(31)は「そして父になる」でも重要な役を演じて存在感を示しており、今年一番光った女優といえるだろう。
このほか、三谷幸喜監督の「清須会議」、石井裕也監督の「舟を編む」、李相日(リサンイル)監督の「許されざる者」などが注目された。高畑勲監督の14年ぶりの新作「かぐや姫の物語」も公開中だが、興行的には厳しい結果となりそうだ。