給食パンでノロ集団食中毒 検品時に汚染、問われる異物対策 (1/3ページ)

2014.2.2 07:28

集団食中毒の発生で学校給食が中止されたため、弁当を食べる浜松市の小学校の児童たち。「お弁当の方が良い」との声も上がった

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 浜松市の小学校で相次いだ集団食中毒の原因であるノロウイルスは、異物混入を調べるための検品時、給食用の食パンに付着した可能性が高いという。検品は、焦げ目や油かすの付着がないか調べるもので、担当者が焼き上がったパンの裏表を1枚ずつ確認する。スーパーなどに卸すパンではこうした作業は通常行われておらず、パンのノロウイルス汚染の背景には学校給食特有の事情もありそうだ。(平沢裕子)

 1枚ずつ確認

 浜松市生活衛生課によると、給食用の食パンが作られた工場でノロウイルスの陽性反応が出た女性従業員4人はパンの検品作業を担当。焼き上がったパンを箱詰めする前、手袋をした手で1枚ずつ取り、異物の混入がないか確認していた。ウイルスは工場の女子トイレでも見つかっており、4人が感染を自覚しないまま、トイレの後に十分な手洗いをせずに手袋に触れ、気づかずにパンを触ったことでパンが汚染したようだ。

 製造した製パン会社「宝福」(浜松市東区)は「学校給食のパンの場合、髪の毛1本はもちろん、焦げ目や油かすの小さい黒い粒が付着しているだけでクレームがくることがある。これらをチェックするには担当者がパンに触って見るしかない。時間も手間も掛かるが、学校からの要望なのでやらざるを得ない」と説明。

「『手袋をしているから大丈夫』と思い込んでいる事業者は少なくない」と指摘

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