集団食中毒の発生で学校給食が中止されたため、弁当を食べる浜松市の小学校の児童たち。「お弁当の方が良い」との声も上がった【拡大】
一方、静岡県学校給食会は「子供が食べるパンなので異物混入がないように気を使ってください、とお願いしている。異物混入だけでなく、枚数の確認や製品に異常がないかを調べるためにも検品は必要。今回は検品のやり方に問題があったもので、正しくやってもらうことが大事だ」とする。
検品は商品の品質保持のためもあり、汚染対策をしっかりやれば問題ないともいえる。加工・流通時の食品衛生管理に詳しい日本HACCPトレーニングセンター(東京都新宿区)の杉浦嘉彦専務理事は「食品を加熱後、包装するまでの間は細菌やウイルスの汚染リスクが最も高く、細心の注意が必要。原因とされる手袋は実際には汚染されていることが多いが、『手袋をしているから大丈夫』と思い込んでいる事業者は少なくない」と指摘する。
基本は「触らない」
日本パン工業会(中央区)によると、スーパーやコンビニに卸すパンの場合、焼き上がったパンを1つずつ検品することはしないという。