【日本の針路 大塚耕平のスピークアウト】ベア争点の春闘 (2/5ページ)

2014.2.13 05:00

 この賃上額はベアと定昇の両方の効果で構成されている。

 昨年度の基本給は「事務2級・25歳」が20万円、「事務2級・26歳」が20.2万円。今年度は、それぞれ20.5万円と20.705万円。

 Aさんの給料は昨年度の賃金構造のままなら定昇によって20.2万円にとどまるところが、ベアによって20.705万円まで上昇。その差額0.505万円は「事務2級・26歳」の基本給のベアが2.5%になったことの効果である。

 ベアと定昇のほかに、資格が上がる昇格の場合は、その昇給分も加味される。自社の人事と賃金の仕組みがわかっていないと、昇給があってもベア、定昇、昇格の内訳を認識することはできない。

 ◆企業の盛衰を左右

 企業は人(社員)で成り立っている。その社員を動かす仕組みが人事と賃金。人事と賃金の仕組みいかんによって社員の動きが決まるということは、企業の盛衰も左右されるということである。1980年代まではストライキが頻繁に行われていた。ストライキで交通機関が動かず、高校が休校になり、結構喜んでいたのを記憶している。

 英語の「strike」には「取り外す」「引き払う」「降ろす」という意味があり、「strike sail」で「帆を降ろす」。

 ストライキの語源は、待遇に不満のあるアイルランド人水夫たちが帆を降ろして船主に抗議したことに由来する。

 ストライキは日本語訳で「同盟罷業」「同盟罷工」。「罷(ひ)」は訓読みで「やめる」。つまり「同盟罷業」「同盟罷工」は抗議の意思表示として仕事を「サボる」という意味だ。

 この「サボる」にも語源がある。フランス人労働者たちが履いている木靴(sabo)を機械に投げ込んで壊し、仕事を停滞させて抗議の意思表示。ここから「サボタージュ」「サボる」という言葉が生まれた。

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