不器用だけど魅力的 主演・松たか子「もっと泣いてよフラッパー」 (1/3ページ)

2014.2.23 12:11

おしゃれなフラッパーたちの衣装も見どころ。着替えも6回ほどあり「大変だけれど楽しい」と話す松たか子(寺河内美奈撮影)

おしゃれなフラッパーたちの衣装も見どころ。着替えも6回ほどあり「大変だけれど楽しい」と話す松たか子(寺河内美奈撮影)【拡大】

  • 「もっと泣いてよフラッパー」の舞台から、左は大東駿介(細野晋司撮影)

 開場25周年を迎えたBunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区)で22年ぶりに上演されている音楽劇「もっと泣いてよフラッパー」。主演の松たか子(36)は中学生だった24年前、「なぜ、もっと泣いてよ、なの? フラッパーってなんのこと?」と想像を巡らせながら見入ったという。「なんだか分からないけれど、ワクワクしたり、切なく思う瞬間があったり。芝居のこんなところが好きなんだよなあって、教えてくれた舞台でした」と振り返る。(津川綾子)

 シアターコクーンの初代芸術監督を務めた串田和美(71)が昭和52年に書いて初演した同作は、人々が夢に浮かれて生きた1920年代の米シカゴの享楽的な空気感を描き、平成4年までにスピンオフの「銀色の陰謀編」を含み6度上演を重ねた人気作だ。

 松が「何だろう」と思ったフラッパーとは、スコット・フィッツジェラルドの小説に出てくるような、20年代に米で最先端だった女性たち。ショートヘアでたばこを吹かし、窮屈なコルセットや旧式の慣習から自らを解放し、自由を謳歌(おうか)した。松が演じる踊り子ジルは、そんなフラッパーの一人だ。スターを夢見て田舎町から“まずまず都会”のシカゴにやってきた。

松たか子「ちょっと懐かしい空気を表現できたら」

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