兵庫県明石市が4月から離婚などの相談に訪れた人に配布する子供の養育プランと合意書。離婚で“置き去り”にされる子供を泣かさないための全国初の取り組みだ【拡大】
泉市長は弁護士出身で、弁護士時代には離婚など福祉問題に積極的に取り組んできた。離婚夫婦の父親側の代理人をしていたころ、親権を持つ母親に、父親には子供に会う権利があることを伝えると、「子供に会いたいなんて、養育費を払ってから言ってほしい」と反論されることが大半だったという。
「養育費は払うようにするが、子供と父親とを会わさない理由にはならない。子供は父親に会いたいはずで、両親が離婚しても父と子の関係は永遠に続く」と説明しても、理解は得られなかったと振り返る。
このように、離婚の際に子供をめぐってトラブルになるケースは後を絶たず、最悪の悲劇に至るケースもある。東京都文京区では平成25年12月、離婚調停中の父親が、野球の練習中だった小学3年の次男を連れ出して無理心中を図り、2人とも死亡する事件が起きているのだ。